あとがき




七海の沼にハマり創作活動を開始した当時、いろいろなヒロインを書きながら七海の一般人との関わり方を考えていました。彼は呪術界と一般社会を明確に線引きしていると思うのですがそんな七海の懐に入れそうな人物はどんな女性なのだろうと考えた時、同じような境遇で運命的な出会いを果たしたらどうだろうかと。そしてパン屋の一件で何か吹っ切れて五条に電話してから呪術師に戻るまでの間は多少なりとも空白の期間があったと考えると、どう過ごしたのだろうかとも。再び修羅の道を歩む前に少しだけ自分の時間を持って欲しいと考えた時、穏やかな海を見ながらのんびりと旅をして欲しいと思いこのお話を書きました。

お互いに最初は距離をとっていたのですが、何度も再会し次第に運命めいたものを感じつつも旅の出会いは一期一会であるとある種の諦めもあり、旅の最後に二人は結局そのまま別れます。七海は呪術師に戻る自分と関わりを持つべきではないと考えていますし、ヒロインも春から新たな世界に飛び込むので七海と旅の友以上の関係を望むことはしませんでした。

この二人が恋人関係に発展するかはわかりませんが、七海とヒロインが良き友人関係を築いていって欲しいなと思います。たまにお茶をしながら近況報告をするような間柄でお互いの生活を無暗に詮索することはないけれど二人の間には確かな絆がある、そんな親友のような関係が理想です。

ちなみにヒロインは社会人入試からの国公立医学部の再受験を成功させたという設定があります。容姿設定は特にありませんが、見た目に反して一度決めたことをやり抜く芯の強さがあるパワフルな女性というイメージです。医療業界は少しずつ変わりつつありますがまだまだ女性にとっては狭き門で、進学してからも医師になってからも多忙と困難を極めるでしょう。しかし、彼女ならやり抜くことができると思います。また、そんなヒロインの事を七海も心から応援していると思います。

七海と主人公の旅路を最後まで読んで頂き有難うございました。ささやかですが、その後の二人のお話を書き下ろしました。いつかWEB再録する予定にしておりますが、こちらのお話も楽しんで頂けると嬉しいです。