月島蛍という人間を幼いころから知っていた

第1話

 月島蛍という人間を幼いころから知っている。

 月島蛍は近所というには少し離れたところに住んでいて、親同士の仲が良かったので小さいころはよく遊んだ。遊びに性差が出てくるころ、少し距離ができた。ある日を境に急に暗くなって、それからあまり話さなくなった。変わらず親たちの交流はあったが、私と月島蛍はもう一緒に過ごすことは無かった。幼稚園から高校まで同じ学校に通って同じクラスだった。大学は学部が違ったからあまり会わなかった。

 いつも居たけれど特別仲良くはない。

 月島蛍と私は、ただのクラスメイトだった。